Modbusプロトコル
Modicon(現Schneider Electric)は1979年、1本のツイストペアワイヤーでフィールド機器と通信するための手段としてModbusプロトコルを開発しました。2004年以降、Modbus Organizationはこのプロトコルの開発と交信を担当しています。オープンでロイヤルティがないこのシリアル通信プロトコルは、産業用デバイス間で離散/アナログのI/O情報をやり取りするための通信規格として、現在も広く利用されています。
Modbusデバイスはマスターとスレーブ(クライアントとサーバー)の技術で稼働します。この技術ではマスター/クライアントが1つまたは複数のスレーブ/サーバーと通信します。このマスターは通常はPLC、PC、DCS、RTUのいずれかで、マスターがスレーブからのデータの要求を開始し、その特定のスレーブ/サーバーのみがそのクエリーに応答します。スレーブは監視用または計測用の周辺機器(I/Oトランスデューサー、センサー、バルブ、ネットワークドライブ、その他のデバイス)です。
Modbusプロトコルスタックが産業分野に欠かせない理由
このプロトコルの大きな利点の1つはオープンソースであるという点です。これにより、固有のシップセットを購入する必要性や、高額のロイヤルティ/ライセンス料を支払う必要性を大幅に低下させることができます。医療向けと家庭向けのオートメーション産業分野においてもModbusプロトコルスタックの利点が検討されています。
Modbusプロトコルの利点
Modbusが大きな成功を収めている主な理由は、プログラマーではない人々も容易に理解できるためです。メーター、計測機器、その他の産業アセットを直接扱うプラントエンジニアでも、コイル/レジスターの概念とそれらの読み取りと書き込みを実行するシンプルなコマンドを簡単に理解できるはずです。そのあらゆる状況に対応する性質から、このプロトコルには以下を含む数多くの利点があります。
- このプロトコルのオープンソースという性質は、設備ベンダーの広範なデバイスタイプに対して相互運用性があることを意味しています。
- Modbus仕様は無料でダウンロードして利用でき、後でライセンス料がかかることはありません。Modbusツールキットには、Modbus Organizationメンバー向けの追加のサンプルコード、診断技術、実装例が含まれています。メンバー以外の方も購入できます。
- シンプルなメッセージング構成を使えば、大きな学習曲線を必要とする他のプロトコルに比べて導入が簡単になります。
Utthungaが提供するModbusプロトコルサービス
お客様は、Modbusソリューションに決める前に、監視対象デバイスやそれらの報告方法などさまざまな詳細情報を検討する必要があります。しかしModbusのセットアップと使用の複雑さに不安を覚える必要はありません。お客様の実際の業務のニーズに合わせて当社のエンジニアが効果的に取りまとめます。ハードウェアとソフトウェアの両方の限界と課題を考慮して、当社が提供するModbusプロトコルサービスの一部を以下に記載しています。
- Modbusのスレーブデバイス、マスターデバイス、および、異なる埋め込み型プラットフォームとPCベースプラットフォーム上のアプリケーションの設計と開発
- スレーブに対するデータモデリング
- カスタム機能コードの設計と開発
- プロトコルスタックの移植とデバイスアプリケーションとの統合
- Modbusのすべてのバリアント(RTU、ASCII、TCP)での能力と経験
- その他のプロトコルとModbus間の変換
- OPC UAサーバーと、Modbusデータ収集能力を備えたその他のアプリケーションの有効化
Modbusのマスタースタックとスレーブスタックの技術仕様:
- ANSI Cと.NET.で開発。ANSI Cバージョンをターゲットプラットフォームに迅速に移植できる
- 仕様に従って全ての機能コードをサポート
- 取引先別機能コードの開発のためにAPIを通じてパスをサポート
- RTU、ASCII、TCPバリアントをサポート
UtthungaがModbusプロトコルスタックの実装を扱う理由
UtthungaのModbusスタックは世界中の数万のシステム内で機能します。このスタックは高性能で小フットプリントです。当社はこのスタックを、デスクトップ、モバイル、さらにはさまざまなタイプの埋め込み型システムにも実装してきました。当社はModbusのすべてのバリアントをサポートしており、このスタックは既存のモジュール/システムに簡単に統合できます。