MTConnect
MTConnectは、オープンで拡張可能でロイヤルティ不要の標準通信プロトコルで、作業場または工場フロアのリアルタイムデータ を、機械から、企業が使用しているソフトウェアアプリケーションに配信します。取得したデータは、機械のランタイムやダウンタイム、設備の可用性や使用状況、総合設備効率(OEE)、生産(報告/追跡)、メンテナンス(追跡/計画)などといった主要要素の測定と監視に役立ちます。MTConnectは工作機械の多様な情報をインターネットベースの共通言語に翻訳します。MTConnect規格は、製造データの標準的な辞書を定義することを目的とした初の規格であり、複数の機械のデータに共通の定義(名前、単位、値、コンテキスト)を持たせることができます。製造設備データに対するこの意味論的語彙アプローチにより、独自フォーマットを使用することなく、構成されたコンテキストデータが得られます。また、通信プロトコル、情報モデルの語彙と意味も定義されます。MTConnect規格によって定義されたデータは、すべてのMTConnectに準拠するソフトウェアアプリケーションで使用されます。これにより、各アプリケーション内でそのデータを再定義する必要がなくなります。さらに、この柔軟性によってフロア監視と設備メンテナンスが可能になり、ベンダーまたは独自マシンプロトコルに対する不安がなくなります。
MTConnectの利点
MTConnectの主な利点は、多種多様なマシンのデータに共通の値、単位、名前、コンテキストを持たせることができることです。 その他の利点は以下の通りです。
- 情報モデルの語彙と意味が標準化される
- 読み取り専用機能により、機械パラメーターに対する不用意な変更を予防できる
- HTTPやXMLのようなオープンインターネット規格に基づいているため導入が簡単
- OPC UA、B2MMl、UMATIなどといった複数のオープン規格との相互運用性が生まれる
産業分野にMTConnectエージェントスタックとアダプタースタックが欠かせない理由
現在のオートメーションは製造業界に特化しています。製造業者はロボット工学やその他の最新設備を自社施設に導入しようとしており、これらは工場フロア統合にとってますます重要になっています。MTConnectを導入する製造業者にとって最大の利点は、事実データにすばやく簡単にアクセスできることです。
データへのこのような即時アクセスを促すMTConnect規格には最も重要な基本的側面が2つあり、それはエージェントスタックとアダプタースタックです。MTConnectアダプタースタックは、機械データを記録して標準化し、それをMTConnectエージェントに転送する1つのハードウェアまたはソフトウェアです。MTConnectエージェントスタックは、所定のXML構造に従って、機械データを標準的なフォーマットで整理します。エージェントスタックは、監視対象の機械のタイプとは無関係に、要求に応じてデータをバッファリングしてアプリケーションに転送できます。
UtthungaによるMTConnect実装の支援方法
UtthungaによるMTConnectエージェントは、高度に最適化されたスタックであり、Cに組み込まれています。UtthungaはデスクトップベースのMTConnectクライアントも提供しています。このエージェントとクライアントは特注のアプリケーションに合わせてすばやくカスタマイズすることができます。
特長
- 最新のMTConnect仕様に適合
- 階層化アーキテクチャで移植とメンテナンスが簡単
- 拡張性が高い
利点
- 製品化までの時間が短縮される
- 強固な品質
- 構造化されたANSI C コード – 他のプラットフォームに簡単に移植でき、さまざまな開発環境で使用できる
- サンプルによるコード設計とドキュメンテーション
- 性能レポート
- 柔軟性に優れたライセンシングモデル
- OPCによるスタック実装
Utthungaが提供するサービス
- 特定のダウンストリームプロトコルまたはデバイスの直接統合を含めたMTConnectアダプタースタックの開発
- 機械プロファイルの実装
- 強化機能(HTTPSなど)によるエージェントとクライアントの実装
- MTConnect設定ユーティリティの実装
- OPCサーバーまたはその他のアプリケーションとの統合
よくある質問
MTConnect(ANSI/MTC1.4-2018)は主に工作機械産業を対象とした読み取り専用の通信規格です。オープンで、拡張可能で、ロイヤルティはかかりません。この規格には、工作機械のコンポーネントとデータ記述が指定されているセクション、データ表現のためのデータXML構造を取り上げているセクション、工作機械から得られるデータストリームをまとめているセクションがあります。
お使いの工作機械がMTConnectをサポートしていない場合は、その機械のためにMTConnectアダプターの購入または実装を検討する必要があります。このような移行にはUtthungaのような信頼性の高いサードパーティ実装が役に立ちます。
新しい機器を購入されている作業工場の所有者の皆様は、とMTConnectに準拠した機器またはソフトウェアアプリケーションの提供をOEMに依頼することができます。レガシー機器については、ハードウェア/ソフトウェア用のMTConnectアダプターを実装することで、MTConnectに準拠させることができます。この規格は無料でwww.mtconnect.org/documentsから入手できます。