はじめに

デジタル化の重要性が高まる中、フィールドデバイスのデータは非常に重要です。産業用機器は、フィールドデータの処理や中継を分散型エッジデバイスに大きく依存しているため、エッジデバイスのデータ損失や障害が少しでも発生すると、大幅な収益減につながる可能性があります。そのため、分散型エッジデバイスを監視・管理するための適切な仕組みが非常に重要になります。

世界のエッジ市場は2020年から2030年までに現在の14倍になると予測されています。

これまで、エッジデバイスの健全性診断は現場の定期点検の中で行われていました。しかし、地理的に離れた場所に複数の施設を持つ成長中の製造企業にとって、これは実行可能なソリューションではありません。従来のエッジ管理アプローチのせいで企業が直面している課題には次のようなものがあります。

  • 手動でのプロビジョニングとメンテナンス: 複数の工場を持つ企業では、エッジデバイスの設置場所も地理的に分散しています。担当者が現場に赴いて、エッジデバイスのハードウェアとエッジスタックの搭載と維持管理を手動で行うというのは、全く現実的ではなく、コストと時間がかかります。
  • セキュリティ上のリスク:エッジデバイスはIT領域への入口であるため、さまざまなセキュリティリスクにさらされています。適切なセキュリティ対策を施し、各デバイスにセキュリティアップデートを定期的にインストールするという作業をセキュリティエキスパートに任せきりにしておくと、予期せぬセキュリティ侵害が発生した場合に企業が深刻な事態に直面する可能性があります。
  • 高い運営コスト: エッジデバイスの故障、破損、設定不備などに後から気づき、技術者が現地に出向いて修理することになると、運用コスト上の大きな負担となります。また、規模が拡大している業界では、これは非現実的な解決方法です。

Smart Enterprise(SE)SuiteTM– Edge Device Manager(EDM)とは?

SE SuiteTM-EDM は、Utthungaが開発したインテリジェントソリューションの傘下にあるSmart Enterprise Suiteの一部です。SE SuiteTM-EDM TMを使えば、エッジのプロビジョニング、設定、健全性管理を安全に実行できます。 SE SuiteTM-EDM TMの主な特長は次の通りです。

  • オンデマンド同期:セキュリティ上の理由から、SE SuiteTM-EDM TMポータルは、エッジデバイスに接続してアップデートをエッジデバイスに強制することはありません。エッジデバイスとEDMポータル間の接続は、常にエッジデバイス側から始まり、設定やアップデートなどが実行されます。このポータルはHTTPSやプルモードなどに対応しています。
  • オンプレミス/クラウドサポート:SE SuiteTM-EDM TMを使えば、クラウドやオンプレミスで他のアプリケーションと一緒にインストールすることができ、時間や場所に関係なくデータにアクセスすることができます。
  • オフラインアップデート:セキュリティやその他のアーキテクチャ上の理由から、ある種のエッジデバイスはインターネットに接続されません。このようなエッジデバイスのアップグレードは、fEDMソリューションを使ってオフラインで行うことで、エアギャップされたシステムをカバーできます。
  • アプリケーションの一括導入: SE SuiteTM-EDM TMを使用すれば、アプリケーション、ファームウェアパッチ、セキュリティパッチ、アプリケーションアップデートのインストールやアップデートを、オペレーターがリモートで大規模に実行できます。
  • 健全性の監視:SE SuiteTM-EDM TMは、ゲートウェイ、デプロイメント、パッケージ、デバイス、モジュールのすべてをリアルタイムで把握できる総合ダッシュボードで構成されています。これにより、すべての工場に配置されたエッジデバイスの健全性を監視できます。

    SE SuiteTM-EDM TMはほかにも次のような技術的特長を備えています。

  • ディストリビューションパッケージを搭載したデバイスのライフサイクル全体でのアップデート
  • TPM情報を含むデバイスのオンボーディングに関する標準的なワークフロー
  • ユーザー管理を強化するロールベースアクセスコントロール(RBAC)
  • 設計によるセキュリティ強化。証明書ベース認証、TLS 1.2ベース伝送、認証情報ベースのストレージの実装
  • モジュールをコンテナ化した堅牢なモジュラー設計
  • Ansible自動化のサポート
  • より適切な判断を下すためのデバイス履歴ログの監視

重要な詳細についての洞察に満ちたeBook エッジデバイス管理の側面

UtthungaのSmart Enterprise(SE)SuiteTM– Edge Device Manager(EDM)TMが選ばれる理由?

UtthungaのSE SuiteTM-EDM TMをお選びいただくということは、当社にもお客様にもメリットのあるご提案です。その根拠は次の通りです。

EDMと既存のエッジスタックの統合

すでにエッジデバイスを導入しているが、既存のサードパーティ製エッジスタックと互換性のある適切なエッジデバイスマネージャーが見つからない場合は、UtthungaのSE SuiteTM-EDM TMをスタックに統合してエッジインフラを完成させるという選択肢もあります。

完全エッジパッケージの導入

エッジハードウェアしか持っておらず、エッジスタックを構築するか購入するか迷っている場合は、SE SuiteTM-EDM TMと、もう1つのSE SuiteTM コンポーネントであるエッジスタックを選択すれば、目的を達成できます。

SE SuiteTM– EDM のアプリケーション

SE SuiteTM-EDM はいくつかのエッジ導入シナリオに適した選択肢です。アセットやエッジデバイスが静止している間や移動している間に、エッジデバイスが地理的に広範囲に分散されることがあります。

  • 分散静的アセット:石油パイプラインの流量計、変電所や公共施設のIED、発電機、機械、太陽光発電所のソーラーパネルなどのフィールドデバイスは、地理的に広い範囲に分散されている可能性があります。これらのノードを監視するエッジデバイスは、UtthungaのSE SuiteTM-EDM ソリューションを使って管理することができます。このようなエッジデバイスの管理のコストと複雑さは膨大です。
  • シングルルーフ静的アセット 機械、ボイラー、チラー、エネルギーメーターなどのアセットを、工場やプロセスプラントのような区画されたエリアに配置することができます。このようなプラントにおいてエッジデバイスのメンテナンスや監視には、多大な人手とコストと時間がかかります。UtthungaのSE SuiteTM-EDM ソリューションを使えば、このようなエッジノードの健全性と機能を継続的に確認できます。
  • モバイルアセット:また、土木機械や鉄道車両などのモバイルアセットは、鉱山業、建設業、物流業などを営む企業でさまざまな機能を発揮しています。ここでは、モバイルアセット自体がフィールドデバイスであり、エッジデバイスも搭載されていることが多い。このようなモバイルアセットの健全性を監視することは困難です。当社のSE SuiteTM-EDM ソリューションはこれらのエッジデバイスを完璧に管理できます。

ハイエンドな機能でエッジネットワークを完全に可視化しましょう。ぜひ詳細をお問い合わせください!

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